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研修に役立つ本と書評


私が読んだ本の中から、多少なりとも研修に役立つと思えそうなものに独断と偏見でコメントをつけてアップしました。


「人を動かす」 デール・カーネギー
  内容はともかく、社員教育関連の仕事をされている方ならば、一度は読まないとという本です。

「リエンジニアリング革命」 ジェームズ・チャンピー、マイケル・ハマー
  厚くて読むのは大変ですが、一世を風靡したリエンジニアリングという言葉の原点になった本です。
どちらかというとメーカーさん向けです。

「競争の戦略」 マイケル・ポーター
  厚くて最後まで読むのに、体力がいります。戦略系の定番書です。戦略立案研修などの企画をされる方は、チャレンジしてみてください。この本で理論武装すれば、競争戦略理論の議論に強くなれそうです。同様に厚い続編もあります。

「現代の経営」 ピーター・F・ドラッカー
  管理者研修を企画される方は是非読んでください。目標管理という言葉が、いかに日本で誤った解釈をされているかがよくわかります。

「マーケティング・マネジメント」 フィリップ・コトラー
  かなり厚いです。マーケティングを学ぶ方の定番書です。マーケティング研修を企画される方は是非読んでください。どちらかと言えば、メーカー、流通業向けです。

「ストラテジック・マインド」 大前研一
  戦略系の定番書のひとつです。単行本もあるようです。当時はマッキンゼーにいらっしゃったこともあり、読めば戦略コンサルティングの枠組みなども知ることができます。

「1分間マネージャー」 ケネス・ブランチャード、スペンサー・ジョンソン
  部下指導、OJT系の研修を企画される方は是非読んでください。薄いのですぐ読み終わります。マネージャーがすべきことが物語の中でコンパクトにまとめられています。ちなみに、スペンサージョンソンは「チーズはどこへ行った」の作者で、ケネス・ブランチャードは教育担当者必読の書「行動科学の展開」の作者の一人です。

「エクセレント・カンパニー」 トム・ピータース、ロバート・ウォーターマン
  一昔前の話になってしまいましたが、この本に書かれた良い会社のイメージが後のアメリカIT産業興隆の潮流とマッチしている気がします。トム・ピータースはその後、「経営革命」「経営破壊」と過激さを増す本を書きましたが、基本線は同一です。硬直的な組織に疑問を持っている方は読むとスカッとするかもしれません。

「チーズはどこに消えた」 スペンサー・ジョンソン
  言わずと知れた大ベストセラー。管理者研修で読書感想文を宿題にすると、結構多くの方がこれを読んできます。ずばり、薄くて読みやすいのがポイントでしょう。ビジネスをイメージして読むこともプライベートをイメージして読むこともできます。

「なぜか仕事がうまくいく人の習慣」 ケリー・グリーン
  はじめは、いわゆる仕事の進め方のノウハウ本かと思いましたが、読んでみるとメッセージはシンプルで本質を突いています。慢性的な忙しさを感じている方は読むと目からウロコが落ちるかもしれません。業務に忙殺されている中堅社員にも良いです。ただし、後半のパソコンを利用した仕事の合理化のあたりは、あまり面白くありません。前半部分だけで、買う価値はあるでしょう。

「問題解決の思考技術」 飯久保廣嗣
  問題解決研修を企画する担当者は是非読んでください。EM法で有名な飯久保先生の著書です。今は単行本も出ています。

「思考スピードの経営」 ビル・ゲイツ
  マイクロソフトがなぜあんなに強いのか、興味がある方は読んでみてください。組織論というよりはカリスマリーダーとは何かを学ぶ本だと思います。

「経営パワーの危機」 三枝 匡
  コンサルティングファーム出身の経営コンサルタント三枝 匡さんの著書です。戦略論を実務に落とし込んでいます。物語になっているため、厚いですが読みやすいです。最近の「V字回復の経営」も読みました。同様の小説形式ですが、こちらの方が今の時代にはマッチしている本かもしれません。
最近、三枝さんがミスミの社長を引き受けたのには驚かされました。

「行動科学の展開」 P・ハーシー、K・ブランチャード
  教育担当者はもちろん、ミドルマネージャーにも是非読んでいただきたい本です。この1冊で、経営理論やモチベーション理論の流れが理解できます。

「発想法」 川喜田 二郎
  管理者研修や問題解決研修を企画する担当の方におすすめします。有名なKJ法の原点を知ることができます。KJ法は、カードに書いてグループ化するという形態面で広く知られていますが、バックグラウンドは奥が深いものです。ただカードに何か書いてアイスブレイクに使うというだけではもったいない手法だということがよくわかります。

「7つの習慣」 スティーブン・R・コヴィー
  読みきれず、挫折したのでコメントは書けません。リクルートさんの研修でも有名になりました。読みきって感動した人に聞くと「この本に出会うちょうど良いタイミングだった」ということでした。

「真実の瞬間」 ヤン・カールソン
  CSに関連した研修企画をする方は読んでみて下さい。CSの原点となった1冊です。この本を読んでいると「ここまでやるか」というレベルでないとCSとは言ってはいけない気がしてきます。このほか、カール・アルブレヒトの「逆さまのピラミッド」という本もCS書のはしりとしておすすめできます。

「ザ・ゴール」 エリヤフ ゴールドラット
  はじめは、製造業向けの本だと思っていましたが、読んでみると小説としてもなかなかの出来で、非製造業の方にもおすすめします。読み始めると止まりませんよ。製造業の方だけでなく、製造業の顧客を持つ企業の営業の方などもよいのではないでしょうか。製造業の方に聞くと「ウチはまさにあの本の通りだよ」という話をよく聞くので、製造業の空気や計画、工程、在庫の問題がわかるでしょう。

「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」 G.キングスレイ ウォード
  新入社員の時か、転職した時に会社から「読みなさい」と言われて読んだ記憶があります。ビジネスや職場のイメージを作るのに良い本だと思います。最後にホロッとさせられるので、涙腺のゆるい方は電車の中では読まない方がいいです。


ここまでは定番書と言ってよい本ですが、そのほかにも今後定番になりそうな本がいくつかありますので、まとめてご紹介します。


「プロジェクトX リーダー達の言葉」
  うんちくものが好きな私には大変面白く思えましたが、人により好き嫌いはあるようです。

「ロジカル・シンキング」 照屋華子
  ロジカル・シンキング系の本の中では最も売れたようです。私も何冊か読みましたが、この本の納得度はかなり高かったです。コンサルタントが問題にどのようにアプローチするのかを知るにも良い本です。

「さあ、いい仕事をしよう!」 塩津 真
  一緒にお仕事をさせていただいたことのある塩津先生の著書です。目標管理を職場経営や部下指導などの実務にどうつなげればよいのか、よくわかります。目標管理制度があっても機能していないと感じている企業の方は、方向性が見つかると思います。

「ルネッサンス」 カルロス・ゴーン
  日産再建の秘密を知るというよりは、カルロス・ゴーンという人を知るのに良い本です。若い頃のゴーン氏が先輩のサボりの見張り番にされていたことなども書かれ結構面白いです。

「聞く技術が人を動かす」 伊東 明
  以前にお話を聞かせていただいたことがある伊東明さんのカウンセリングスキル系の本です。カウンセリングや、コーチング関連の本を色々読みましたが、この本が一番おすすめです。ビジネスだけでなく、私生活にも役立ちます。


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